睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に10秒以上呼吸が止まる状態を何度も繰り返す病気です。
睡眠時無呼吸症候群の方は、いびき・日中の眠気・疲労感・頭痛などの症状を認め、高血圧・脳卒中・心筋梗塞を引き起こす危険性が3~4倍と高くなります。空気の通り道である上気道(鼻腔~上咽頭~中咽頭~喉頭)が、狭くなることが原因です。
まず内視鏡にて鼻腔(鼻炎・ポリープ・鼻中隔弯曲症・腫瘍など)・上咽頭(アデノイド肥大・腫瘍など)・中咽頭(口蓋扁桃肥大・舌根扁桃肥大・腫瘍など)・喉頭を詳細に観察し、原因がないか調べます。
多くは肥満が原因で、くび周りに脂肪が沈着し咽頭狭窄を認めます。
その後、携帯型装置による簡易検査や、精密検査である睡眠ポリグラフ検査(PSG)で、睡眠中の呼吸状態の評価を行います。
治療は、軽症の場合歯科でマウスピースを作ることもありますが、
一般的には経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous positive airway pressure:CPAP)が標準的治療となります。
手術加療で改善が見込める場合は手術をすることもあります。
これらの治療と共に、肥満の改善、生活習慣の改善を図ることが最も効果的です。