はなの病気
花粉症・アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎の治療は、
内服加療・手術・免疫療法の3つに分けることができます。
一般的な内服加療(のみ薬・点鼻)を行なっても症状改善が難しい方に、
当院では下記の2つの治療を行なっております。
レーザー手術
鼻炎症状が重く、内服治療では症状改善が難しい方に選択されます。
特に鼻閉感(鼻づまり)が強い方にすすめられます。
外来で局所麻酔下に行い、入院は必要ありません。
術後1~2週間は逆に鼻づまりは悪化しますが、
その後腫脹は軽快し、鼻づまりは改善していきます。
だいたい効果は1~2年持続します。(個人差あり)
より重症な方には複数回の焼灼も効果的で、何回でも施行できます。
通常、花粉による症状がなく落ち着いている時期に行います。
手術費用
焼灼術 | 1回 8,730円 (3割負担・手術料のみ) |
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舌下免疫療法
アレルゲン免疫療法は、根本的な体質改善が期待できる治療法で、
長期にわたって症状を抑えたり、症状を和らげたりすることが期待できます。
現在、スギ花粉とダニに対する舌下免疫治療薬があります。
多くの方に効果が期待される一方、根気のいる治療で(最低3年以上の定期的な月1回の通院が必要)、
すべての方に効果があるわけではありません。
実際に治療を試してみないと、治療前に効果があるかどうかは予想できず、効果が出るまで数ヶ月かかります。
重症喘息の方、妊娠中の方、癌に罹患している方、自己免疫疾患をお持ちの方などは適応外です。
また、重症アトピー性皮膚炎の方、重症食物アレルギーのある方も、当院では治療を行なっておりません。
まずアレルゲン検査を行い、スギ花粉またはダニに陽性か確認します。
ダニ治療はいつでも開始可能ですが、スギ花粉は花粉飛散3ヶ月前の12月までに開始するのが効果的です。
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎は、頭部の骨の中の空洞(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)に、細菌による炎症が起こり、膿が貯まったり粘膜が腫れたりする病気です。昔は蓄膿症と呼ばれていました。
慢性副鼻腔炎の主な症状
- 膿性鼻漏
- 鼻閉
- 頰部痛・頭痛
- 嗅覚障害(においが分からない)
- 咳・痰
- 眼の症状など
鼻が悪いと中耳炎になったり、慢性気管支炎や喘息を引き起こしたりすることもあるので、早めの治療が必要です。
鼻腔ファイバー検査やCT検査などの画像診断にて、鼻腔や副鼻腔の状態を確認することにより診断します。
治療としては、内服加療(マクロライドという抗生剤の少量長期投与)やステロイドの点鼻薬、
外来でネブライザー による吸入療法を2~3ヶ月くらい保存的に行い、しばらく経過を見ます。
アレルギー性鼻炎を合併している場合は、抗ヒスタミン薬を併用します。
改善が見込めない場合は、手術的な加療を行うこともあります。
慢性副鼻腔炎の中には、難治性疾患である好酸球性副鼻腔炎がひそんでいることもあるため、
鼻の症状でお困りの方は当院にご相談ください。