めまいの病気
めまい
身体のバランス(平衡維持)は、視覚(眼)・前庭機能(耳)・深部知覚の3つの感覚器からの情報が中枢(脳)で統合・制御され、眼の運動や全身の姿勢や運動、自律神経系に出力されることによって成り立っています。
従って、この3つの感覚器や脳の障害によって、身体の平衡維持に支障をきたし、めまいが生じます。
めまいの大半は耳からくるめまい(末梢性めまい)であり、最も多いのは良性発作性頭位めまい症です。脳卒中などの命に関わる中枢性めまいの割合は1~2%です。割合としては大変少ないですが、急性期においては、命に関わる中枢性めまいの鑑別が重要となります。
患者さんの訴えとしては、「手足、顔面の動かしにくさやしびれ感 」、「ろれつがまわらない」、「ものが二重に見える」などに注意する必要があり、神経所見としては、眼球運動の異常、構音障害の有無や片麻痺の有無を確認すること、起立・歩行障害の有無を確認することが重要です。脳卒中などの中枢性めまいを疑う場合には、MRIで頭部の精査をする必要があります。(必要時は連携病院へ紹介いたします)
脳卒中など脳に問題なければ、まず耳鼻科的めまいを疑います。
耳鼻科的めまいの主な疾患
- 良性発作性頭位めまい症
- メニエール病
- 前庭神経炎
- 遅発性内リンパ水腫
- めまいを伴う突発性難聴
- 外リンパ瘻
- 慢性中耳炎の内耳障害
- ハント症候群
- 内耳梅毒
- 薬物による前庭障害
- など
これらはもちろん、それぞれ症状・診断・治療が異なりますが、
耳鼻咽喉科専門医による詳細な問診や検査(聴力検査・眼球運動検査・耳のCT・採血検査)で診断可能です。
めまいには、自覚のない難聴や眼振(眼の異常な動き)を伴う場合があり、
聴力検査や眼球運動検査などの神経耳科学的検査は必須の検査となります。
その他、小児に多い血圧異常によるめまい(起立性低血圧など)、頸性めまい、心因性めまいなどがあります。
当院は、聴力検査・眼球運動検査・耳のCT・採血検査など対応可能です。
めまいでお困りの方は、ぜひ当院へご相談ください。